はじめに
「Claude Codeが便利らしいと聞いたが、結局、自分の事務所の何に使えばいいのか分からない」
導入相談で最も多いのが、この「使いどころが見えない」という悩みです。ツールの性能の問題ではなく、自分の業務との接点がイメージできていないだけ、というケースがほとんどです。
Claude Code(クロードコード:生成AIが自分のパソコンのフォルダを読み書きして作業する「エージェント型」のツール)は、チャット画面に文章を貼り付けるタイプのAIと違い、フォルダごと仕事を任せられます。本記事では、当事務所が実際に使っている場面を中心に、士業事務所で汎用的に使える活用例を10個、注意点とセットでご紹介します。
第1章: 資料を「読む・まとめる」活用例
①資料PDFの一覧表化
フォルダに入れたPDFを読ませ、必要な項目を抜き出してExcelの一覧表にまとめさせます。当事務所では取引事例の整理・一覧化がこの方法で180分から30分になりました。注意点は、数値を必ず元資料から転記させ、読み取れない箇所は空欄で「要確認」と報告させることです。詳しくはClaude Codeの鑑定実務活用をご覧ください。
②長文資料の要約
行政資料や契約書など、数十ページの資料の要点を先に把握するために使います。要約はあくまで「読む順番を決めるための地図」であり、判断の根拠にする箇所は必ず原文に当たるのが鉄則です。
⑦議事メモの整理
打合せの走り書きメモを渡し、決定事項・宿題・期限に分類した議事メモに整えさせます。発言の趣旨が変わっていないか、固有名詞と数値だけは必ず見直します。
第2章: 文書を「作る・整える」活用例
③定型文書のドラフト
見積書の送付状、業務の流れのご案内など、型が決まっている文書の下書きに向いています。過去の文書をフォルダに入れておけば、事務所の文体に寄せた初稿が出てきます。最終文責は人間にある前提で、必ず全文を読んで手を入れます。
⑥メール下書き
「この問い合わせに、この条件で返信する下書きを」と頼むと、たたき台が数十秒でできます。そのまま送らず、相手との関係性に合わせてトーンを調整するのが前提です。
⑨ブログ・案内文の下書き
事務所ブログやセミナー案内の構成案・下書きに使えます。ただし専門家名義で出す以上、事実確認と「自分の言葉への書き直し」を省略してはいけません。
第3章: 品質を「確かめる」活用例
④成果物の体裁チェック
納品前の報告書を読ませ、誤字脱字・数値の検算・日付の整合・章番号の欠番などを一括で洗い出させます。当事務所では評価書の納品前チェックが目視1〜2時間から、15分程度の「指摘の採否判断」に変わりました。採否を決めるのはあくまで人間です。
⑩チェックリスト照合
「この確認項目リストに沿って成果物を点検し、該当箇所を引用して報告して」と頼む使い方です。見落とし防止の網として優秀ですが、リストにない論点は拾えないため、最終レビューの代わりにはなりません。
第4章: 環境を「片づける」活用例
⑤フォルダ・ファイル名の整理
命名規則を伝えて、散らかったファイル名の一括リネーム案を作らせます。いきなり実行させず、変更前後の対応表を先に出させて確認してから実行するのが安全です。
⑧Excelデータの整形
表記ゆれの統一、列の並べ替え、複数ファイルの結合など、手作業だと億劫な整形作業に向いています。元ファイルは必ず残し、別名保存で作業させます。
まとめ
- Claude Codeの活用例は「読む・まとめる」「作る・整える」「確かめる」「片づける」の4系統で考えると、自分の業務との接点が見つかります
- どの活用例でも共通するコツは、出力の検証を人間が行うことと、機密情報の扱いを事前に線引きしておくことの2点です
- 最初の1業務は、間違いにすぐ気づける定型作業から選ぶのが定着の近道です。選び方は最初の1業務の選び方で解説しています
自分の事務所ならどの業務から始めるべきか迷ったら、無料相談でお気軽にお尋ねください。活用イメージを整理できる資料「鑑定士のためのAI活用入門」もこちらからダウンロードいただけます。
