はじめに
「AI導入の支援を頼みたいが、費用がいくらかかるのか見当がつかない」「見積をもらったが、高いのか安いのか判断できない」
士業や中小事務所の経営者の方から、こうしたご相談をいただくことが増えました。AI導入コンサルティングの市場は新しく、価格がこなれていないため、同じような支援内容でも提示額に大きな幅があるのが実情です。
当社は不動産鑑定事務所として自社でAIを使い込み、その経験をもとに士業・中小事務所向けの導入支援を提供しています。本記事では、一般的な価格構造を整理したうえで、価格そのものより大事な「見極めの軸」と、契約前に確認すべき質問をご紹介します。
第1章: AI導入コンサルの一般的な価格構造
AI導入支援の契約形態は、おおむね次の3タイプに分かれます。
| 形態 | 内容 | 価格の傾向 |
|---|---|---|
| 顧問型(月額) | 毎月の定例相談・助言を継続的に受ける | 月額数十万円の顧問型が多い |
| プロジェクト型 | 期間と成果物を決めて一括で支援 | 範囲により幅が大きい |
| 研修・セミナー型 | 単発の講義や操作研修 | 比較的低額から |
大企業向けの本格的なコンサルティングでは月額数十万円の顧問型が多く、年間では相応の金額になります。一方、士業事務所や小規模な会社にとって、この水準の固定費を払い続けるのは現実的でないケースが多いでしょう。
「安い研修だけ」にも落とし穴がある
では単発研修だけで済ませればよいかというと、そうとも言い切れません。研修は「聞いたときは分かった気になるが、翌週には元の業務に戻っている」となりがちです。知識の注入と、自分の事務所の実務への定着は別の問題だからです。
第2章: 価格より大事な分かれ目 — 後に何が残るか
当社が最も重要だと考える見極めの軸は、金額の高低ではなく「契約が終わった後に、何が残るか」です。
成果物が残るか
支援期間中に、自分の事務所の実務に合わせた具体的な成果物(業務ごとの手順書、AIへの頼み方のひな型、運用ルールなど)が作られ、手元に残るか。報告書だけが残る支援と、翌日から使える道具が残る支援では、同じ金額でも価値がまったく違います。
自走力が残るか
コンサルタントがいなくなった後も、自分たちでAIを使い続け、新しい業務に応用を広げられる状態になるか。極端に言えば、よい支援ほど「卒業」が早く、依存が続く支援ほど契約は長引きます。顧問契約が悪いわけではありませんが、「いつまでに何ができるようになるのか」が曖昧な契約は注意が必要です。
なお、どの業務からAIを導入するかの選定は成否を大きく左右します。考え方は最初の1業務の選び方で詳しく解説しています。
第3章: 契約前に確認すべき質問リスト
見積を受け取ったら、金額を見る前に次の質問をぶつけてみてください。
- 成果物は具体的に何か。手順書やひな型は当方の業務に合わせて作られるか
- 座学だけでなく、実際の業務データを使った伴走(隣について一緒に作業する支援)はあるか
- 「卒業基準」はあるか。支援終了時に当方が自力でできるようになっていることは何か
- 支援終了後の追加費用はどういう場合に発生するか
- ツールの利用料(AIサービスの月額など)は支援費用と別か
これらに明確に答えられない提案は、金額の多寡にかかわらず慎重に検討すべきです。逆に、答えが明確なら多少高くても投資回収の見通しが立ちます。
当社の考え方
参考までに、当社のAI導入スタートパックは25万円(税別・3ヶ月)で、「3ヶ月で自走できる状態」をゴールに設計しています。研修(60分×2部)と実務データでの伴走、事務所ごとの運用ルール整備までを含め、期間終了後は月5万円〜の伴走支援を「必要な事務所だけ」が継続する形です。単発のAI活用コンサル(5万円)や研修のみ(5万円〜)のメニューも用意しています。高額な顧問契約を長く続けるのではなく、短期で道具と自走力を残す。これが士業・中小事務所にとって合理的だと当社は考えています。
ツール自体の費用感はClaude Codeの料金ガイドも参考にしてください。
まとめ
- AI導入コンサルは顧問型・プロジェクト型・研修型に大別され、顧問型は月額数十万円の水準が多いのが実情です
- 金額より重要なのは、契約終了後に「実務に合った成果物」と「自走力」が残るかどうかです
- 契約前に、成果物・伴走の有無・卒業基準・終了後の費用を必ず確認してください
自分の事務所の場合はどのメニューが合うのか知りたい方は、ぜひ無料相談をご利用ください。導入判断の材料になる無料資料「鑑定士のためのAI活用入門」もこちらからダウンロードいただけます。
